こんにちは。WEB工務店の増田です。
「現場の手書き日報をデジタル化したいけど、専用ソフトの見積もりを見たら数百万円。そこまで大掛かりなものは要らないんだけど……」
そんな悩みを抱えていたのが、愛知県豊川市で鋼材加工を営む東和鋼業株式会社様でした。
2012年からWEBの配管を組み続けてきた私(ハチサポート増田)が出した答えはこうです。
「メルマガ配信スタンド『マイスピー(MyASP)』を、労務管理システムとして実装しましょう!」
です。
今回は、地元の名門企業である東和鋼業様と共に実現した、実直なDX(デジタルトランスフォーメーション)の設計図を公開します。
【現場の課題】「手書き」が事務員の時間を削り取っていた
東和鋼業様の現場では、多くの従業員さんが日々の作業内容を手書きの「作業管理票」に記入していました。しかし、そこには3つの「詰まり(ロス)」が発生していました。
二度手間の発生: 従業員が書き、事務員がそれをPCに手入力する「転記」の作業
ヒューマンエラー: 読みにくい文字や入力ミスによる、データの不整合と手戻り
コストの壁: 市販の労務管理アプリは高機能すぎて使いこなせず、導入コストも莫大
「今のやり方の延長線上で、もっとスマートに、安く解決できないか?」という東和鋼業様の切実な願いが、このプロジェクトの着工合図でした。
【増田の提案】マイスピーの「フォーム機能」を入り口にする
今回のシステムのベースは、メールやLINEを活用して顧客管理を行うことができる、メルマガ配信システムの「マイスピー」を活用することにしました。
弊社でも長年愛用しているシステムで、安価で万能な機能を持っています。

なぜマイスピーなのか? それは、マイスピーが単なるメール配信ツールではなく、「顧客データ(今回は従業員データ)を自由な項目で収集・蓄積できる強力なデータベース」だからです。
維持コストは必要になりますが、
・導入のための初期費用は3300円
・毎月の固定費も3300円
と、非常に安価に実装することができます。
今回の「配管(仕組み)」の設計図:
入力インターフェース: マイスピーの「登録フォーム」をカスタマイズ。
項目設定: 「役職」「雇用形態」「作業内容」「作業時間」「残業時間」をスマホから選択・入力可能に。
データ集計: フォームから送信されたデータは即座にデータベース化され、事務員さんは「ダウンロード」するだけで集計が完了。
あえて「Access」を導入した理由
正直、クラウドシステムなどが当たり前になった昨今のIT業界では「Accessは古い」と言われることもあります。しかし、現場のパソコン環境や、ネットの安定性、そして何より「事務員さんが迷わず操作できるレスポンスの速さ」を考えたとき、私は迷わずAccessを選びました。
最新のクラウドアプリを押し付けるのではなく、現場の土壌に最も適した「クラシックな技術(安定した技術)」を使いこなす。 これが、ハチサポートが大切にしている「現場第一主義」にて実装いたしました。
「あえてAccess」を選んだ、3つの着眼点
- 「ネット環境に左右されない」現場の堅牢性
鉄鋼現場や工場のPC環境は、必ずしも最新のWi-Fiがバリバリ飛んでいるわけではありません。「ブラウザが重い」「ネットが切れてデータが消えた」という事態は、現場の職人さんにとって最大のストレスです。
オフラインでもサクサク動き、PCを開いた瞬間に作業ができるAccessは、現場のテンポを崩さない「最強の道具」です。 - 「既存の資産(PC)」を使い倒すマイパ(納得感)
新しいクラウドサービスを導入すれば、毎月のサブスク費用が発生し、古いPCでは動かないこともあります。
「今ある現場のパソコン」で、追加費用なしで爆速のデータベースを組む。 これこそが、東和鋼業様の利益を第一に考えた「実直なコストダウン」です。 - 「マイスピー × Access」というハイブリッド配管
入力(入り口): 外出先やスマホからは「マイスピーのフォーム」で手軽に。
そして、事務所のPCでは「Access」でガッツリと管理・集計(心臓部)を行います。
この、「イケてる最新の入り口」と「質実剛健な裏方」のマッシュアップこそが、増田さんにしか作れない「オーダーメイドの配管」なんです。
数百万円のシステム投資をすることなく、「今ある道具を工夫して組み合わせる」ことで、非常に早く、かつ安価に実装することができました。
トータルの開発コストは25万円ほどで済ませられています。
施工の結果得られたものは「事務コストの激減」と「現場の納得感」
この「マイスピー転用システム」を導入した結果、東和鋼業様の現場は劇的に変わりました。
入力時間の短縮: 職人さんはスマホで数タップするだけ。現場の負担を最小限に
事務作業の自動化: 毎夕、数時間を費やしていた手入力作業が「ほぼゼロ」に
情報の透明化: 「誰が、いつ、何の作業に、どれだけ時間をかけたか」がリアルタイムで可視化
また、この「マイスピー×Access転用システム」を導入した結果、東和鋼業様の現場で変わったのは、データだけではありませんでした。
今までは何枚もの作業管理票を事務員さんが目を細めながら、一枚一枚パソコンに打ち込んでいたところから、
従業員さんが持つ手持ちのスマホでワンタッチで作業日報を集計することができるようになったのです。
「この字、何て書いてあるのかな……?」
「あ、ここ計算が合わない、現場に聞きに行かなきゃ」
窓の外が暗くなる中、カチカチと響くキーボードの音。それは、本来ならもっと早く帰って家族と過ごせたはずの、大切な時間を削る音でもありました。
しかし、システムが稼働した今、その光景は一変しました。
現場の職人さんがスマホで「ポチッ」と数タップする。その瞬間、事務所のAccessには正確なデータが吸い上げられ、集計は一瞬で完了します。
かつて数時間を費やしていた「手入力」という孤独な作業は、今では「ボタン一つ」。
この状態こそ、開発予算や技術を超えた、このプロジェクト最大の「成果」でした。
ITは、人を管理するためにあるのでもないですし
不相応な高額開発費を投じて業者が儲けるためのものでもありません。
大切な人を、不必要な苦労から解放してみんなで笑顔で定時退社するためにあるものなんじゃないかなと思います。
■ 現場監督(増田)のまとめ:身の丈に合ったDXこそが「実直」である
東和鋼業株式会社様の事例が教えてくれるのは、「ITは道具にすぎない」ということです。
高いソフトを買うのが目的ではなく、現場のストレスを減らし、事務員さんの笑顔を取り戻すこと。これこそがハチサポートが掲げる「実直な自動化」です。
「うちの現場も、手書きの山でパンクしそうだ……」
「手戻りや間違いでの時間損失をなんとかしたい」
「マイスピーを持ってるけど、こんな使い道があるなんて知らなかった!」
そんな二代目・三代目社長の皆様。あなたの現場の「WEB配管」、私に点検させてください。
点検は、Zoomでも、お電話でも、直接オフィスに伺わさせていただく形でも可能です。
(東和鋼業さんの記事を見た』と送っていただければ、優先的にスケジュールを調整します)
